日時 | 2011年11月12日(土)14:00~17:00 |
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会場 | 高野山大学(〒648-0280 和歌山県伊都郡高野町高野山385) |
テーマ | 「生活を中心にした医療連携」 |
実行委員長:内海みよ子(和歌山県立医科大学保健看護学部教授)
実行委員:辻あさみ(和歌山県立医科大学保健看護学部講師)
実行委員:北野景子(和歌山県立医科大学保健看護学部助教)
この度、第14回学術セミナーを真言密教の聖地であり世界遺産に登録された和歌山県高野山で開催することになりました。
今回のテーマは「生活を中心にした医療連携」とし、教育講演は川添診療所の中川武正先生にお願いいたしました。
シンポジウムは「在宅医療の展望」をテーマに地域連携をめざしている病院看護師、訪問看護師、言語聴覚士による活発な討論が予定されています。
この学術セミナーに多くの会員が参加され、医療の質の向上につながることを期待しております。
会員はもとより、多くの皆様方の参加をお待ちしております。
講師:中川武正(和歌山県白浜町川添診療所 所長)
座長:有田幹雄(和歌山県立医科大学保健看護学部 教授)
シンポジスト
三輪恭子(淀川キリスト教病院地域看護専門看護師)
澤越純子(北出病院看護部長)
矢守麻奈(大阪河﨑リハビリテーション大学教授)
実行委員長 内海みよ子(和歌山県立医科大学保健看護学部)
2011年11月12日(土)に、第14回学術セミナーを開催させていただきました。標高1,000mにある高野山の紅葉も堪能しつつという思いと、仏教修禅の場であり2004年に世界文化遺産に登録された地の薫りを感じていただきたいという思いがあり、交通の便を気にせず、真言宗の宗祖弘法大師空海の思想を教育理念に掲げている高野山大学をお借りし会場としました。
今回のセミナーは、「生活を中心にした医療連携」をテーマにあげ、医療について総合的に考え、学び、刺激し合うことを目的といたしました。
その理由として、医療をめぐる環境は急激に変化しています。社会の高齢化の進展によって、慢性疾患を抱えた方々が多くなり、入院して健康体になるまでゆっくりと療養する余裕は現在の病院では確保が難しく、他の施設や在宅で継続的な管理を受けることになります。このような現実の中、療養している方々にかかわる専門職者の繋がりが、生活の質の確保や向上に欠かせないと思います。
教育講演は、「診療所からの地域連携」をテーマに、白浜町国民健康保険直営川添診療所で外来診療と訪問診療を実践されている中川武正先生に、お話しをいただきました。地区の「家庭医」として、患者さんの背景を理解し寄り添える医療を目指すとともに基幹病院との連携の必要性について、また在宅介護サービスと在宅医療の連携方法として、診療所を中心とした質の高い医療連携ネットワーク作り、情報の共有などについて具体的な方向性を示していただきました。 シンポジウムでは、3名のシンポジストの方からそれぞれ異なった専門分野から現状と今後についてご発言をいただきました。
1人目の淀川キリスト教病院の地域医療連携センターで活躍されている三輪恭子氏からは、住み慣れた地域での生活の場を基盤とし、外来~入院~在宅医療や保健サービスが切れ目なく受けることができるための関係機関の協働についてお話しいただきました。地域全体で共有する連携パスの作成、スタッフへの教育、システムづくりなどが、患者の「どのように生きたいか」を支える体制を整えるために必要と示唆をいただきました。
2人目の長年訪問看護ステーションを運営され、2010年から北出病院看護部長として活躍されている澤越純子氏からは、日々の看護業務について、退院後の生活を視野に入れた看護を実践すること、ご家族との信頼関係を築くこと、更に在宅医療への継続性を考慮した退院支援お重要性についてお話をいただきました。
3人目の大阪河﨑リハビリテーション大学言語聴覚学専攻の教授として活躍されている矢守麻奈氏から在宅医療の展望~言語聴覚士の立場から~についてお話をいただきました。言語・聴覚・嚥下などの機能障害に対する訓練を実施することで、その効果は期待されており、通所リハビリテーションや通所介護の場で言語聴覚士によるリハビリが実施されている。今後も在宅対象者のリハビリを充実させるためには、医療・教育・福祉・介護などとの密接な食習慣連携が必須であると示していただきました。
シンポジウムの座長は、地域医療支援病院の認定も受けられている南和歌山医療センター院長の中井國雄先生にお引き受けいただきました。
参加者100名ほどのセミナーでしたが、少しでも何か今後のお役にたてればと願っております。
紙面をお借りし、皆様に感謝申し上げます。
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