日時 | 平成27年11月14日(土)13:00~16:30(受付 12:30~) |
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会場 | 鳥取大学医学部 保健学科 アレスコ棟 112講義室 (鳥取県米子市西町86番地) |
テーマ | 「医療・福祉を学ぶ学生の発達障がいにどう向き合うか?」 |
講師:山科満(中央大学文学部心理学専攻 教授)
座長:深田美香(鳥取大学医学部保健学科 教授)
座長:南前恵子(鳥取大学医学部保健学科 教授)
シンポジスト:
「医療」小枝達也(国立成育医療研究センターこころの診療部 部長)
「臨床心理士」角南なおみ(鳥取大学医学部総合医学教育センター学部教育支援室 特命助教)
「看護教育」奥村さとみ(鳥取大学医学部保健学科地域・精神看護学講座 講師)
〒683-8503 鳥取県米子市西町86番地
鳥取大学医学部保健学科 母性・小児家族看護学講座内
TEL:0859-38-6323
FAX:0859-38-6826
E-mail:jamne-seminar18@med.tottori-u.ac.jp
実行委員長 鈴木康江(鳥取大学医学部保健学科 教授)
2015年11月14日(土)、山陰の山々が美しく紅葉で染まる時期に鳥取大学医学部アレスコ棟におきまして、第18回学術セミナーを開催しました。2016 年4 月から施行される「障害者差別解消法」で障がいのある人への支援や配慮といった「合理的配慮」が学校や職場に求められてきます。今回は「医療・福祉を学ぶ学生の発達障がいにどう向き合うか?」をテーマに講演とシンポジウムを企画しました。
教育講演は中央大学文学部心理学専攻教授 山科満先生に「発達障がい傾向を有する大学生に対する合理的配慮をめぐって~精神科医の立場から~」と題し講演いただきました、発達障がいの概念、歴史などをわかりやすく解説いただき、医師の立場から臨床例等を示しながら、大学生活を送る上での具体的な課題と対応、合理的配慮を解説していただきました。また、教育する側としての姿勢、あり方についても山科先生の実践例からお話いただきました。
シンポジウムでは医療、臨床心理士、教育のそれぞれの立場から発達障がい傾向の大学生への対応について講演をいただき、その後会場とシンポジスとの先生、教育講演の山科先生にも加わっていただき、活発な意見交換を行いました。
医療の立場からは、国立成育医療研究センターこころの診療部長 小枝達也先生からは、昨年度まで鳥取大学地域学部で「子どもの発達・学習支援センター」のセンター長をされていた経験等をはじめ、発達障がい児の成長と経過の臨床例などから大学生への支援について紹介いただきました。
また、臨床心理士の立場からは、鳥取大学医学部医学教育総合センター特任助教 角南なおみ先生から、発達障がい傾向の大学生へのカウンセリングの認知行動学を使った具体例をわかりやすく示していただきました。 教育の立場からは、鳥取大学医学部保健学科講師の 奥村さとみ先生から学生支援の実践例について紹介があり、先生の細やかなそして慈愛にみちた学生指導に感服しました。
ディスカッションでは。具体的な対応方法や考え方等について質問や意見がありました。発達障がいというまだ歴史の浅いものへの配慮は当時者の希望等を聞きつつ、まだまだ多くの見方、考え方の意見を沢山出し合い試行錯誤しながら、折り合いをつけていかなくてはならない課題であるように思いました。そして、しっかり彼らに向き合っていく基本姿勢が重要であることが何より重要であると思いました。主催者自身、2016年4月以降の「合理的配慮」の在り方について検討していく上で大変勉強になりました。
当日は雨~曇で足元の悪いお天気でしたが、学会員を中心に臨床、看護師養成学校、中・高等学校、自治体、教育関係者等多くの皆様のご出席をいたき。ありがとうございました。 ご多忙のなかご講演等いただきました山科満先生、小枝達也先生、角南なおみ先生、奥村さとみ先生、座長をしていただきました深田美香先生、南前恵子先生の諸先生方に心よりお感謝申し上げます。また、学術セミナー開催の機会をいただきました日本医学看護学教育学会 山下一也会長に心よりお礼を申し上げます。
次回のセミナーは松江市で、松江総合医療専門学校主催です。また多くの皆様とお会いできることを楽しみにしております。
鳥取県の冬は大山の雪のスポーツ・レジャーや海の幸「松葉ガニ」や温泉など、リフレッシュするための自然が豊富にあります。是非とも機会をつくっておいでください。