学術セミナーバックナンバー

第20回日本医学看護学教育学会学術セミナー

日時 平成29年12月2日(土)13:00~16:00
会場 島根県立石見高等看護学院 大講義棟(島根県益田市昭和町20番15号)
テーマ 「施設から在宅へ―多職種協働による医療・介護の連携―」
ポスター

日本医学看護学教育学会第20回学術セミナーのご案内

実行委員長 狩野稔久(益田地域医療センター医師会病院 病院長)

高齢社会の進展に伴う複数の慢性疾患を抱える高齢者の増加や、その社会的費用の増大を見据え、医療・介護のパラダイムシフト、①急性期医療から慢性期医療・長期ケアへ ②施設内でのケアから地域での包括的ケアへ ③医療専門職による医療から多職種連携およびインフォーマル・サポートとの協働によるケアへ、などが求められている。このような背景から今回のセミナーでは、公立病院で在宅医療を立ち上げた医師の講演と症例を基にした多職種によるシンポジウムを企画、実践的な視点から参加者が、これからの医療・介護のトレンドの一端を学べるようなプログラムとした。

高齢社会の進展に伴う複数の慢性疾患を抱える高齢者の増加や、その社会的費用の増大を見据え、医療・介護のパラダイムシフト、①急性期医療から慢性期医療・長期ケアへ ②施設内でのケアから地域での包括的ケアへ ③医療専門職による医療から多職種連携およびインフォーマル・サポートとの協働によるケアへ、などが求められている。このような背景から今回のセミナーでは、公立病院で在宅医療を立ち上げた医師の講演と症例を基にした多職種によるシンポジウムを企画、実践的な視点から参加者が、これからの医療・介護のトレンドの一端を学べるようなプログラムとした。

基調講演(13:10~14:20)

テーマ:「病院からの訪問診療の立ち上げとその実践-雲南市立病院の取り組みー」

講師:太田龍一(雲南市立病院 地域ケア科部長)
座長:宅野真由美(島根県立石見高等看護学院 副学院長)

シンポジウム(14:30~15:55)

テーマ:「多職種協働 モデルカンファレンス」

座長:齋藤裕子(益田地域医療センター医師会病院 副看護部長)
シンポジスト:
訪問看護師 山田理絵(訪問看護ステーションせきせい所長 認定看護師)
介護支援専門員 澄川謙司(医療法人金島胃腸科外科居宅介護支援事業所たかつ 管理者)
薬剤師 西園憲郎(調剤薬局オオバ 在宅認定薬剤師)
栄養士 馬庭章子(すぎうら医院 管理栄養士)
理学療法士 広瀬強志(益田地域医療センター医師会病院 リハビリテーション科 科長)

参加申込について

  • どなたでも参加できます。参加費は無料です。
  • 参加申し込みは、E‐mailまたは、FAXをお送り下さい。当日の参加も受け付けます。

会場地図

交通アクセス

JR益田駅からセミナー会場へのアクセス

  • 徒歩約20分
  • タクシー約5分

車でのセミナー会場へのアクセス

  • 松江方面から国道9号線益田運動公園入口を左折して次の信号を右折後すぐ右折
  • 山口・萩方面から国道191号線の市内跨扇橋を渡ってすぐ左折
  • 学院内駐車場をご利用ください(無料)

お問い合わせ

日本医学看護学教育学会第20回学術セミナー事務局

〒699-3676 島根県益田市遠田町1917番地2
益田地域医療センター医師会病院(総務課・地域連携室)
TEL:0856-22-3611
FAX:0856-22-0407
E-mail:kangogaku29@masumi.shimane.med.or.jp

日本医学看護学教育学会第20回学術セミナーを終えて

実行委員 齋藤裕子(益田地域医療センター医師会病院 副看護部長)

12月2日(土) 師走に入り寒さも厳しくなってまいりました頃、益田市内にあります石見高等看護学院におきまして、第20回学術セミナーを開催しました。地域包括ケアシステムの構築が進む中、益田圏域においても高齢化が益々進み、在宅への支援やサービスに関して多職種の方と連携の強化を図っております。それぞれの立場においての取り組みを紹介し、連携を取っていく多職種の皆様に情報提供ができれば、また市民の方へも知っていただくことを目的に、今回のテーマを「施設から在宅へ ~多職種協働による医療・介護の連携」とし、講演とシンポジウムを企画いたしました。

基調講演は、雲南市立病院 地域ケア科部長の太田龍一先生に「病院からの訪問診療の立ち上げとその実践 ~雲南市立病院の取り組み~」と題し講演いただきました。沖縄から島根県へ赴任され、訪問診療を平成28年8月よりスタートされました。患者さんや医療職に限らず地域全体に人とのつながりを大切にされ、より良い医療の提供に発展させていく信念やパワーを強く感じました。実践のほかにも研究に積極的に取り組まれ、他職種への教育にも関心をもっていらっしゃいました。アンケート結果でも、多職種とのコミュニケーション、情報共有が大切であることや、地域の中に積極的に出て情報交換をされていることが地域住民の安心につながっているなどの意見が多くあり、地域医療に熱い想いで関わっておられる先生の活動にとても感銘を受けられた方が多くいらっしゃいました。ぜひ今後の益田の在宅医療に何か活かしていかなくてはと感じました。

シンポジウムでは、訪問看護師(訪問看護ステーションせきせい所長 認定看護師)の山田理絵先生、介護支援専門員(医療法人金島胃腸科外科居宅介護支援事業所たかつ 管理者)の澄川謙司先生、薬剤師(調剤薬局オオバ 在宅認定薬剤師)の西園憲郎先生、栄養士(すぎうら医院 管理栄養士)の馬庭章子先生、理学療法士(益田地域医療センター医師会病院 リハビリテーション科科長)の広瀬強志先生の5人の方に、事例をもとにモデルカンファレンスを行いました。医師会病院職員が役者となり、事例を紹介するという試みを行いましたが、会場の方の笑い声をいただくこともでき、作成者一同ホッとしています。この事例を通し、在宅療養を支える専門職の立場から、様々な視点からいかに連携をしていけば自立支援に繋げていけるかを発表されました。残念ながら先生方にはそれぞれの発表後に、ディスカッションしていただく時間が無かったことが座長として大きな反省点でした。 アンケート結果では、「それぞれの立場の人がどのようなかかわりをしているかわかった」「常日ごろから連携が図られるよう人間関係を作っていきたい」などの回答があるように、今後の自分たちの関わりにおいての示唆を得ました。

今回のセミナーを終えて、それぞれ発表を頂いたシンポジストの皆様を初め、地域で活動されている専門職の方々と、その人らしい生活ができるような支援を、医師と協力して提供できるよう、更に連携強化を図っていける期待も得ました。

最後になりましたが、たくさんの職種の方に参加頂きましたこと、また本学会の皆様や、講演をいただきました太田先生、シンポジストの皆様に心よりお礼申し上げます。

次回、第21回学術セミナーは出雲の島根県立中央病院での開催となります。皆様是非ご参加ください。