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『日本医学看護学教育学会誌』第20号 (2011年10月 1日発行

A看護系大学生の職業コミットメント、自己効力感及び抑うつ傾
Relationship among Occupational Commitment, Self Efficacy and Depressive Tendency of Nursing Students in A University

更家慧1、子安君枝2、池田千明3、松田知恵4、森岡郁晴5、鈴木幸子5
Kei SARAIE1, Kimie KOYASU2, Chiaki IKEDA3, Chie MATSUDA4, Ikuharu MORIOKA5, Yukiko SUZUKI5
1 和歌山県立医科大学附属病院看護部、2 御坊市役所、3 奈良県立医科大学附属病院看護部、4 住友病院看護部、5 和歌山県立医科大学保健看護学部
1 Wakayama Medical University Hospital, 2 Gobo City Office, 3 Nara Medical University Hospital, 4 Sumitomo Hospital,5 School of Health and Nursing Science, Wakayama Medical University

概要(Abstract)

本研究は、A看護系大学生の職業コミットメントと自己効力感、抑うつ傾向における学年ごとの傾向と関連を検討することを目的とした。対象は1年85名、2年84名、3年75名、4年79名の計323名であった。調査は職業コミットメント尺度、特性自己効力感尺度、自己評価式抑うつ尺度を用いて行った。職業コミットメントのなかでも、情緒的コミットメントは、学年進行に伴い低下する傾向を示し、特性自己効力感とは有意な正の相関を、抑うつ状態とは負の相関を示した。世間体コミットメントは、学年進行に伴う変化はないが、特性自己効力感との間に有意な正の相関を示した。また、特性自己効力感は学年進行に伴う変化はないが、抑うつ傾向と負の相関関係を示すことが明らかになった。重回帰分析では、情緒的コミットメントが特性自己効力感、抑うつ傾向と、世間体コミットメントが特性自己効力感と関連していた。したがって、職業に対する好意的な感情である情緒的コミットメントを向上させるためには、特性自己効力感の向上及び抑うつ状態の改善を、学年に応じて働きかけることが必要である。

キーワード(Keywords)

看護学生、職業コミットメント、自己効力感、抑うつ傾向
Nursing student, Occupational commitment, Selfefficacy, Depressive tendency

フライトナースが体験するストレスの内容
Stresses of being a Flight nurse

武用百子、池田敬子、森田望、鈴木幸子、志波充
Momoko Buyo, Keiko Ikeda, Nozomi Morita, Yukiko Suzuki, Mitsuru Siba
和歌山県立医科大学保健看護学部
School of Health and Nursing Science, Wakayama Medical University

概要(Abstract)

救急看護師が職務中の惨事ストレスから心的外傷を受けやすいことは指摘されているが、フライトナースは救急の現場に駆けつけケアを行うという点で、救急看護師よりも心的外傷を受けやすいのではないかと考えられる。そのため本研究は、フライトナースが職務をする中で体験するストレスの内容を明らかにするために、面接法により調査を行い、質的に分析を行った。
その結果、フライトナースがストレスと感じる内容には、【予測がつかない現場での活動】【対象が子供であること】【フライトの準備に伴う負担】【フライトによる体調の変化】【フライトナースとして不十分な経験】【自分の思考・判断力を支持するサポートが少ないこと】の6つのカテゴリーが抽出された。ストレス反応としては【現場の状況の予測がつかないことによる不安】【頼る人が少ないことによる責任の重さ】【助けられなかったことによる無力感・罪悪感】の3つのカテゴリーが抽出された。
心的外傷が生じやすい状況として、悲惨な状態の遺体・損傷の激しい遺体を扱うことや、十分な成果あるいは救援活動ができない、これまで経験したことがない状況、対象が小児であること、毒物汚染などの恐怖などが先行研究で言われている1)が、フライトナースもまた、現場の状況の予測がつかないことによる不安や助けられなかったことによる無力感・罪悪感など、惨事ストレスを招き心的外傷を受けやすい職種であることが考えられた。そのため勤務のあり方の配慮や、カタルシスを図る場の設定などの、フライトナース・サポートシステムを構築していく必要があると考えられた。

キーワード(Keywords)

フライトナース、職務上のストレス、惨事ストレス、レジリエンス、サポートシステム
Fright nurse, job stress, critical incident stress,resilience, support system

低位前方切除術後患者の排便機能障害の対処に影響する病気の受け止め方の相違
Difference in paitient perception concerning defecative dysfunction after low anterior resection

辻あさみ、鈴木幸子
Asami Tsuji, Yukiko Suzuki
和歌山県立医科大学保健看護学部
School of Health and Nursing Science, Wakayama Medical University

概要(Abstract)

本研究は、直腸がんで低位前方切除術(以下LARと略す。)を受けた患者を対象に、術後の排便機能障害を克服するための対処に影響する病気の受け止め方の相違を明らかにし、患者の生活への適応を支援する看護について検討することを目的とした。
対象は直腸がんでLAR術を受け、退院後6か月以上経過し、定期的に外来通院している患者3名(平均年齢58.3歳、術後平均月数13.3か月)に半構成的面接法によるインタビューを実施した。録音した内容を逐語録に起こして記述資料とした。その中で「病気の受け止め方」「術後の排便機能障害の受け止め方と対処」「心の支えになっていること」に関する内容を抽出し分析を行った。データの信頼性・妥当性を高めるため、共同研究者による検討を繰り返し行った。その結果、術後の排便機能障害に適応することはできていたが、適応の仕方には、がんであることや術後の身体の変化に対する受け入れ方の相違によって異なっていた。LAR術後の排便機能障害を積極的に克服するためには、患者は自ら個別の生活スタイルにあった対処方法を患者自身で見つけ出すことが必要である。このことより、LAR後患者が排便機能障害を克服し、早期に日常生活への適応ができるための支援として、「告知時からのがんの受け止め方の把握」「がんとともに生きることの支援」「日常生活に適応するための具体的な援助」の看護を行う必要性が示唆された。

キーワード(Keywords)

低位前方切除術、排便機能障害、対処、がんサバイバーシップ
low anterior resection, LAR, defecation dysfunction,coping, cancer survivorship

地域を基盤とした老年看護基礎教育の評価
Assessment of Community-Based Nursing Base Education for The aged

伊藤智子、加藤真紀、渡部真紀、祝原あゆみ、阿川啓子
Tomoko ITO, Maki KATO, Maki WATANABE, Ayumi IWAIBARA, Keiko AGAWA
島根県立大学短期大学部出雲キャンパス
The University of Shimane Junior College Department of nursing

概要(Abstract)

看護基礎教育の老年看護領域において、地域包括ケアを学ぶことを目的に中山間地域に滞在し、家庭訪問、診療所実習、保健師活動への参加を行う学習プログラムを試行した。課題レポートの質的分析により、【交通手段がないと生活が不便な環境】【生きがいをもち生き生きと生活】【集団の強い絆】【緊急事態の判断が出来ない】【C町で暮らしたい】【塩分の過剰摂取と低栄養になりやすい】【食料の確保が困難になることや食欲が落ちることによる栄養不足】【緊急時の安心を支えるシステム・活動の展開】【住民の健康課題に合わせた健康教育・健康相談の実践】【精神面での健康維持に対する働きかけ】【高齢者を尊重した支援】など地域の特性と暮らしの関連、暮らしと健康の関連、実践内容、基本的な態度について学ぶことができた。高齢者の健康や医療を暮らしの視点で捉えることができたこと、プライマリケアに必要な基本的な態度が学べたことが示唆された。学生による学習プログラム評価は、全ての項目において7割以上の学生が「適切である」または「かなり適切である」と回答しており、学習満足度の高さが伺えた。また、学生の感想から、本プログラムの体験が学生の地域医療へのエンパワメントに繋がっていたことが示唆された。滞在期間の学習の評価のみではなく、事前学習での学生のレディネス形成や終了後のエンパワメントの評価、学習支援体制の評価が課題である。

キーワード(Keywords)

老年看護基礎教育、中山間地域、地域基盤、評価
The aged Nursing Base Education,Country, Community-Based, Assessment

臨床看護英会話学習用DVD教材の開発とその効果の検証〜クリニックの受付編〜
Development of DVD Teaching Material for Clinical Nursing English Conversation and Investigation of its Effect: Clinic Reception Desk as the Scene

高木範子、富永真己
Noriko TAKAGI, Maki TOMINAGA
兵庫医療大学
Hyogo University of Health Sciences

概要(Abstract)

本研究は、国際化が進んでいる医療現場において、看護師が外国人患者と円滑なコミュニケーションを図ることを可能にする為の一助として、看護学生用の臨床看護英会話学習用DVD教材を試験的に開発し、その効果を検証することを目的とした。
クリニックの受付場面のスキットを作成し、その解説とフレーズ練習を加えて、臨床看護英会話学習用DVD教材の開発を行い、同DVD教材の音声を収録したCD教材を作成した。
次に、某医療系総合大学の看護学部学生を対象として、臨床看護英会話学習用DVD教材の効果を調査した。調査対象者を3群に分け、A群はCD教材使用群、B群はDVD教材使用群、C群はコントロール群(教材なし)とした。
その結果、DVD教材使用群は、教材未使用群に比べて「臨床看護英会話への興味」と臨床看護英会話の「コミュニケーションツールとしての必要性」の平均値が授業後に有意に高くなった。また、DVD教材使用群は、CD教材使用群に比べて「臨床看護英会話の授業参加の集中度」において平均値が有意に高かった。さらに、授業後の全ての項目において、DVD教材使用群は他の群に比べて評価の平均点が最も高かったことから、臨床看護英会話学習用DVD教材は今後の看護英語教育において効果が期待できると考えられる。

キーワード(Keywords)

DVD, 教材, 英会話, 臨床看護
DVD, Teaching Material, English Conversation,Clinical Nursing

学生の基礎看護技術習得に向けたホームページ作成の取り組み
A Study of Readability on Reading Digital Data in VDT work of Young Nurses, Middle-aged Nurses and Aged Nurses

飯野矢住代1、加悦美恵1、杉野美恵2、森本紀巳子1、平原直子1、野村志保子1
Yasuyo Iino1, Mie Kaetsu1, Mie Sugino2, Kimiko Morimoto1, Naoko Hirahara1, Shihoko Nomura1
1久留米大学医学部看護学科、2久留米大学医学部付属病院
1Kurume University School of Nursing, 2Kurume University Hospital

概要(Abstract)

基礎看護学では、2006年からホームページを開設し、学外と学内のページを設けている。中でも、学内ページでは、学生の補助教材として、「実習室の使用にあたって」、「基礎看護技術論Ⅰ映像・基礎看護技術論Ⅱ映像」および「基礎看護学実習Ⅰ記録・基礎看護学実習Ⅱ記録」を掲載している。特に、「基礎看護技術論Ⅰ・Ⅱ」においては、学生の基礎看護技術習得に向けた取り組みとして、授業の際の演示を動画として取り入れてきた。今回、ホームページについて、学生の調査結果から考察したところ、「試験対策としての活用」、「補助教材としての位置づけ」、「映像更新の手間と効果」「学外からの閲覧」の4つの課題が明らかになった。

キーワード(Keywords)

基礎看護技術、ホームページ、補助教材
Fundamental Nursing Art and Science, homepage,Aids to learning

若齢看護師・中齢看護師・高齢看護師のワープロ・表計算画面の縦並びデータ視読特性
A Study of Readability on Reading Data (Vertical Line) in Word Processor and in Spreadsheet of Young Nurses, Middle-aged Nurses and Aged Nurses

山口晴久1、山口有美2
Haruhisa YAMAGUCHI1, Yumi YAMAGUCHI2
1九州産業大学芸術学部、2山陽学園大学看護学部
1Faculty of Fine Arts Kyushu Sangyo University, 2Faculty of Nursing Sanyo Gakuen University

概要(Abstract)

病院業務の情報化によりVDT作業によるデータ処理が当然になってきた。本研究は多用な年齢の看護師のデータ処理環境改善のための基礎研究として、横並び数字データ視読の結果と比較するための新たな実験である。VDT作業のうちワープロと表計算ソフト画面の縦並び数字データの視読能力について、ワープロと表計算ソフト画面による視読速度の差異、年齢による差異、文字の大きさによる差異について多様な被験者(若齢看護師、中齢看護師、高齢看護師)を対象に視読実験を行い、統計的手法を用いて比較し分析した。その結果、同一文字サイズでは縦並びのワープロ画面のデータ視読と表計算画面によるデータ視読の時間はほとんど差がない。また、視読時間は横並びデータとほとんど差がない。高齢になるほどデータ視読の速度が遅く、データの誤読の可能性が高くなる。ワープロ画面に換算して15ポイント以上は文字の大きさによるデータ視読の困難性は無いことなどの結果が得られた。若齢看護師,中齢看護師,高齢看護師のVDT作業における視読認知特性が解明され、今後の看護情報業務実践に役立つ知見を得ることができた。

キーワード(Keywords)

若齢看護師、中齢看護師、高齢看護師、VDT、視読性
Young nurses, Middle-aged nurses, Aged nurses、Visual Display Terminal, Readability

高齢者の再転倒予防に関する対処方略と個人特性に関する研究
Personality traits and coping strategies related to prevention of repeated falls among the elderly

安藤純子1、岩永誠2
Junko ANDO1, Makoto IWANAGA2
1広島文化学園大学看護学部、2広島大学大学院総合科学研究科
1Faculty of Nursing, Hiroshima Bunka Gakuen University,2Graduate School of Integrated Arts and Sciences, Hiroshima University

概要(Abstract)

超高齢社会を迎えた日本において、高齢者の自立は重要な課題である。高齢者の自立を阻害するものの一つに転倒がある。転倒予防のための対処が、高齢者の自立に重要である。本研究は、高齢者が採用する再転倒予防のための対処方略を明らかにし、転倒や個人特性との関連を明らかにすることを目的とした。調査対象者は、男性99名、女性185名の高齢者である。再転倒予防に関する対処方略に対して探索的因子分析(主因子法、プロマックス回転)を行った結果4因子が抽出され、「問題焦点型対処」、「歩行用補助具希求と回避行動」、「認知的な再体制化」、「認知的回避」と命名した。Cronbachのα係数は全て0.70以上で、十分な内的一貫性が認められた。再転倒予防に関する対処方略の「認知的回避」は、外向性性格(r=-0.284, p<0.001)と負の関連、一般性自己効力感の下位概念である失敗に対する不安(r=0.280,p<0.001)と正の関連が認められた。高齢者の再転倒予防に関する対処方略は個人特性により異なることが示唆された。

キーワード(Keywords)

高齢者、再転倒予防、対処方略
elderly, prevention of repeated fall, coping strategy

若手保健師の力量形成上の課題についての考察
―現任保健師の認識分析―
Study on Professional Development for Young Public Health Nurses:An Analysis of Recognition on Useful Experience and Training

小川智子1、齋藤茂子2、小田美紀子2
Tomoko Ogawa1, Shigeko Saito2, Mikiko Oda2
1島根大学医学部看護学科地域看護学講座、2島根県立大学短期大学部
1School of Nursing Faculty of medicine Shimane University, 2The University of Shimane Junior College

概要(Abstract)

本研究は第一線で活動している現任保健師の保健活動を行う上で大切にしていること、課題と感じていることの認識を就業年数10年以内の若手保健師と就業年数11年以上の中堅以降の保健師と比較することにより、若手保健師の力量形成上の課題を明らかにすることを目的とした。調査はS県に就業中の行政機関の保健師を対象とし、基本属性、保健師活動を行う上で大切にしていること及び課題、① 地区分担と業務分担、② 個別支援、③ 事業の企画・実施・評価のサイクル、④ 関係機関・関係者との協働、⑤ 施策・政策づくり、⑥ システムづくり、⑦ 地域づくり・まちづくり、⑧ 保健師の力量形成等の内容について質問紙により無記名、自記式で行った。各問いに対して記述された内容をコード化して意味内容の類似性に従い、サブカテゴリ、カテゴリに分類した。また、保健師の生涯発達を新任期、前期中堅期、後期中堅期、ベテラン期の就業年数別に分けて質問項目毎に抽出されたカテゴリの分析を行った。その結果、①新任期の保健師は地区分担制を通して、地域の健康課題を顕在化し、施策へ反映するという行政保健師の専門性を認識する必要があること。また、新任期の保健師が保健師の専門性を養う組織体制づくりが必要であること。②新任期から個別支援や地域の健康課題を施策・政策づくりにつなぐ姿勢を養い、行政能力の向上をめざす必要があること。以上の課題が明らかになった。

キーワード(Keywords)

若手保健師、力量形成、保健師の認識、専門性
oung Public Health Nurses,Professional Development, Recognition, Specialization

経鼻的胃管挿入の体験学習による学習効果の検討
Examination of the Effect by Experiential Learning in Nursing Skills of the Nasogastric Tube Insertion

野中美穂
Miho Nonaka
前公立大学法人埼玉県立大学保健医療福祉学部
School of Health and Social Services, Public University Corporation Saitama Prefectural University

概要(Abstract)

本研究の目的は、経鼻的胃管挿入の体験学習による学習効果について、①援助的人間関係形成にどのような関係があるか、②学生の心理的侵襲の表出の有無と学びにはどのような関係があるか、③侵襲を受けながらも学習目標が到達できるかどうか、という3点から検討することである。看護学生を対象として、胃管挿入の体験学習と体験学習に対する自由回答法による質問紙調査を実施し、体験学習にみられる「学生の思い」の内容を質的に分析した。経鼻的胃管挿入の体験学習は、学生の心理的侵襲の感じ方等により学習目標の到達度は影響を受けるが、援助的人間関係形成の方法を修得できる学習方法であり、学生が受ける心理的侵襲の有無によって学びは変わらないことが示唆された。体験学習による援助的人間関係形成の方法の修得は、①患者役学生が看護師役学生の評価を行い胃管挿入に必要な看護を追及する、②その評価活動を通して患者と看護師の関係形成が必要であることを学び、③看護師役学生が既存の学習内容と自分のもつ看護観を活かし患者の侵襲を考えて実地できるようになる過程を通して修得していた。患者役学生が自らの体験を振り返り、看護師役学生の援助的人間関係形成の方法に関連する行動をロールモデルとして知覚し、その学びと関連して胃管挿入における看護を考察する過程が生じることが明らかになった。

キーワード(Keywords)

体験学習、身体侵襲、経鼻的胃管挿入、援助的人間関係、看護技術
experiential learning, physical invasion, nasogastric tube insertion,supportive human relations, nursing skills

コミュニケーション技術教育に関する検討
‐コミュニケーションをとる時の位置関係における演習による理解について‐
A study of communication-skills education:with reference to body position during simulation training.

加藤知可子1、水馬朋子2、平岡敦子3
Chikako Kato1, Tomoko Mizuma2, Atsko Hiraoka3
1兵庫大学、2県立広島大学、3前県立広島大学
1Hyogo University, 2Prefectural University of Hiroshima, 3Prefectural University of Hiroshima(formerly)

概要(Abstract)

本研究は、A大学看護学科3回生60名を対象とし、コミュニケーション技術教育の一環としてコミュニケーションをとる時の位置関係について対面法、90度法を用いたロールプレイの演習を行ない、理解の過程を明らかにすることを目的とした。分析は、自由記述式質問紙を用い、これらの発言内容をカテゴリー化した。その結果、看護学生は、コミュニケーションをとる時の位置関係に関する演習を通して、位置関係によって、患者に与える影響がどのように異なるか等の実感を伴った理解を得ることで、対人距離や状況、目的に応じて、位置関係を選択する重要性を学んでいることが示唆された。

キーワード(Keywords)

コミュニケーション、技術、教育、演習
communication, skills, education, simulation training

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